今月の一枚　　(2010.1.20)　　　戻る　　　次へ　　　 過去のページ一覧へ

　私は、毎年天白川の初日の出から撮影を始めることにしているが、大晦日の夜から

降りだした雪は元旦の朝には３センチ積もり雪の天白川からとなった。

　午前６時５０分ころ河川敷に三脚を据えて東を眺めると傍らの木には薄っすらと雪

が付着して何時もより輪郭がはっきりと見え、まるで版画絵を見ているようだ��一面

の銀世界�≠燉ﾇいがこうした薄雪も中々趣がある。やがて鉛色の空が少しだけ明るく

なると、そのコントラストはさらに強くなって一層冷たさを感じさせる。元旦に降る

雪は「御降（おさがり）」と言って縁起のよいものとされているが、暗いニュースが

多いだけに今年こそ良い年になってほしい。

　ニュースと言えば長い間この地域の写真愛好家のみならず絵画や書道などを楽しむ

人たちの作品発表の場として定着してきた愛知トヨタ「ギャラリー・ツインカム」が

近く閉鎖されることになった。詳しい理由は聞いていないが、長く続く不況が影響し

ていることは確かで惜しむ声も多い。

　私にとっても、１９９２年から２年ごとに開催してきた個展「フォトスケッチ天白

川」で「普段写真に接することの少ない人や天白川をよく知っていて身近に感じてい

る人たちに見てもらいたい」と言う思いもあって最初から天白川に近い、このギャラ

リーでの開催にこだわってきただけに「閉鎖」は残念でならない。

　これからも川の近くで開催したいと言うこだわりはどうしても捨てきれず、会場の

確保に��思案�≠ｵている。「御降」に話を戻すと「富正月」とも言い正月三ヶ日に降

る雪や雨を豊作をもたらすものとして喜び合ったそうだ。何とかこの雪が良いニュー

スを運んでくれることを願っている。

　ギャラリーツインカムでは、今日（１月２０日〜２月１日）から写友とこの会場で

は最後の四人展「気ままに写楽」を開催する。

名古屋市天白区　　２０１０年　１月　　１日 午前７時撮影

キャノンEOS５Ｄ　　１７〜４０ミリ　Ｆ16　オート　＋1補正　　ＩＳＯ４00　　ＷＢ太陽光