今月の一枚　　(2009.8.20)　　　戻る　　　次へ　　　 過去のページ一覧へ

　写真を続けていくうちに更なるレベルアップをめざしたり、自分の写真がどの程度

かを知るために写真コンクールへ出品する人も多いと思う。私も１９８４年頃の数年

間、写真専門誌の月例に挑戦していた。その頃の月例はモノクロの部、スライドの部

カラープリントの部と部門別にはされていたものの風景写真もスナップ写真も��同じ

土俵で競い合って�≠｢たので審査員によっては、スナップのほうが有利でネオチャー

フォトとか風景は少し不利と言われたこともあったが、私は風景や接写の作品を送り

続けた。

　結果（成績）より一年間コンスタントに作品作りを続けることに意義があると思っ

てはじめた月例だったが、やはり後半になってくると「年間順位」が気になって「い

かに審査員の目に止まる作品を撮るか」と言うことばかり考えるようになった。その

内に、そんな自分に疑問を感じることもあったが、とにかく一年間続けることができ

た。その時の達成感は自信となったが、自分の性格や写真がコンテストに向いている

のかどうかと言う疑問は残った。

　さて今月は７月２２日の皆既日食の作品。名古屋地方では８０パーセントの部分日

食だったが、天候はかんばしくなく空一面に雲が広がっていた。私は川面に映った太

陽をイメージして橋の真上から川面が撮れる天白小橋でその時を待った。午前９時４

７分頃から始まった日食は、時々雲の切れ間から顔を出してくれ、川面には欠けてゆ

く太陽の姿が揺れていた。

　日食が進むのにつれ、周囲は少しづつ暗くなって吹く風もヒンヤリ感じてきた。ア

メンボウが円を描く川面では三日月の様に細くなった太陽が揺れている。いよいよピ

ーク（１１時０７分）と言う時に厚い雲が・・・・しかし、ベールの向こうで進んで

いるであろう天体ショーを想像すると、あらためて宇宙の神秘が感じられた。

名古屋市天白区　　２００９年　７月　２２日 午前１０時５９分撮影

キャノンEOS５Ｄ　　　２８〜３００ミリ　Ｆ１６　オート　　　ＩＳＯ１６００　　ＷＢ太陽光