今月の一枚　　(2009.6.20)　　　戻る　　　次へ　　　 過去のページ一覧へ

　「新しいカメラにすれば思い通りの写真が撮れるんじゃないか」こんな思いをした

ことはないだろうか。

　もう４０年近く前、ヤシカエレクトロ３５（４５ミリレンズ付きレンジファインダ

ーカメラ・定価２９５００円）でＳＬを撮った時、写した写真から現場の迫力が感じ

られなかったことから「一眼レフだったら」「望遠レンズがあったなら」と、そんな

ことばかり考えるようになっていた。

　「どうしても一眼レフカメラがほしい」そんな気持ちは日に日に強まっていったが

資金が無い。そこで思いついたのが生命保険を解約することだった。保険の��おばさ

ん�≠ﾉ相談すると「半分解約したら」と言うことで、ほどなくミノルタＳＲＴ１０１

（５０ミリＦ１．７レンズ付き）３２，６００円、それに１３５ミリＦ３．５レンズ

１６，１００円を購入することが出来た。

　ほしくて仕方なかった一眼レフカメラを手に、関西本線や中央線、明智鉄道などへ

出かけては��消え行くＳＬ�≠�追っかけながら農村の萱葺きの民家なども撮影した。

　しかし、その後も��取っ換え、引っ換え�＜Jメラを換え、３５ミリよりも６×６だ

とか６×９など中型カメラまでほしくなって、給料のほとんどを機材の購入につぎ込

んでいった。

　確かに新しいカメラを持つと気分も変わって撮影活動も旺盛になるが、写真の内容

はそう簡単に良くなるものではない。時代はフィルムカメラからデジタルカメラ主流

へと変わったが、相変わらずカメラ業界の業績向上に貢献している。「困ったものだ

・・・」(これは妻の声）

　さて今月は、６月上旬に日進市赤池町で撮った作品。この辺りは田畑が広がってい

るところで、天白川の南側はマンションなどが立ち並ぶ名古屋市内になる。田植えの

終わったばかりの田んぼではツバメが勢いよく飛び回っている。カエルの大合唱？を

聞きながら見上げた青空には、わた菓子のような三つの雲が浮かんでいて、形を変え

ながらゆっくりと東に流れ、やがてひとつになった。

　翌日、梅雨入りのニュースを聞き、この雲が、うっとうしい梅雨を運んできたこと

を知った。

日進市赤池町　　２００９年　６月　８日 撮影

キャノンEOS５Ｄ　　　１７〜４０ミリ　Ｆ１１　オート　　　ＩＳＯ４００　　ＷＢ太陽光　　ピクチャースタイル　モノクロ