 (2022.6.20) 戻る 次へ 過去のページ一覧へ 
写真家 田沼武能氏（９３歳）が６月１日亡くなった。くしくも氏が理事を努める「日本 写真協会」が設定した「写真の日」だった。 「いちばん大事なのは、自分が何を撮りた いか、何を見せたいかです。 他人が感動したものを真似して撮っても、その写真から は感動は伝わってこない」私は田沼氏のこの言葉を大切にしている。 田沼氏の講演は何度も聴かせていただいたが、いちばん近いところでは2019年10 月２６日に稲沢市荻須記念美術館で開催された先生の師匠である木村伊兵衛氏の 写真展「パリ残像」での記念講演だったが、当日、私たちは講演時間に間に合わず会 場の外でスピ-カーから流れる先生のお話を聴かせていただいた。実は、終了後この ことを会館内で先生をお見かけした際お話しすると 気さくに「それはありがとう」と笑顔 でこたえてくださったお姿が目に浮かぶ。心からご冥福をお祈りします。 さて、今月は天白川沿いで季節の風を体いっぱいに感じながら自転車を走らせてい たとき撮った一枚。初夏の陽ざしが空を覆うように広がった桜の若葉をフィルターにし て咲いたばかりのアジサイを柔らかく包み込んでいた。 |
