 (201８.４.20) 戻る 次へ 過去のページ一覧へ 
かって、大手カメラメ-カ-が次々とフィルムカメラの製造中止を発表する中で、富士フイ ルムはこんなコメントを出した「人間の喜びも悲しみも愛も感動もすべてを表現する写真は 人間にとって無くてはならないものであり （中略）写真文化を守り育てることが弊社の使命 である。（中略）写真の原点とも言える銀塩写真を中心とした感材写真事業を継続し更な る写真文化の発展を目指す」（後略） 当時、富士フイルムのこうした考え方に拍手を送ったものだが、その富士フイルムも とう とうモノクロフィルムや印画紙の出荷を中止する。時代の流れとはいえ豊かな階調表現に 魅力のあるモノクロ写真が経済倫理で消えていくのは残念だ。 しかし 「ナイモノねだり」 し ても仕方がない。そうであればデジタル写真で描く新しいモノクロ写真の世界を追求してい くこともまた楽しいと思う。 さて、雨上がりは、濡れた道路のアスファルトやコンクリートなどが普段と違う表情を見せ てくれる。今月の一枚はコンクリートから滲み出た白いシミ。 はっきりしていないが、じっと 見つめていると周りの黒く濡れた形と相まって色んな物語を連想させる。 |
